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食肉情勢

(1)牛肉

<供給>
(1)国産
 平成23年11月成牛と畜頭数は、116.3千頭(前年比99.0%、前月比114.6%)で、前年比微減となった。内訳を見ると和牛は56.4千頭(前年比105.2%、前月比124.1%)と、前月に続き前年に比べ増加し、前月比では24.1%の大幅増となった。交雑牛は20.6千頭(前年比84.4%、前月比110.7%)で、引続き前年比15.6%の大幅減となった。乳牛去勢(雄含む)については、21.6千頭(前年比102.1%、前月比107.0%)で、前年実績をわずかに上回った。
 平成23年12月成牛と畜頭数は、速報値(12/28と畜分までの集計)で、約102.8千頭(前年比87.5%、前月比101.3%)と、速報値段階で前年比12.5%減少したが、前月比では1.3%増となった。今後、土・休日と畜分が加わるが、前年実績を5%前後下回ったものと思われる。

(2)輸入
 平成23年11月の輸入通関実績は、牛肉輸入量全体で47.7千トン(前年比93.6%、前月比108.9%)と、前年比かなりの程度減少した。内訳は、チルドが20.2千トン(前年比110.8%、前月比117.4%)と、前年比かなりの増加となり、フローズンは27.6千トン(前年比84.1%、前月比103.8%)と大幅減となった。全体では、前年同月のフローズン通関量33千トンの反動により減少したものの、チルドは10%増と3ヶ月連続で増加した。チルドは豪州が13.2千トン(前年比101.8%)、米国は6.0千トン(前年比140.6%)で、豪州は今年3月以来の前年比増で、米国は平成22年2月以降増加が続いている。農畜産振興機構によるテーブルミートと競合する1月のチルド輸入見通し数量は、平成24年1月は15.4千トン(前年比116%)と、大幅な通関量が予測されている。


<需要>
(1)家計
 総務省発表の平成23年11月度家計調査報告によると、全国1世帯あたりの牛肉消費量は、557グラム(前年比98.1%)、支出金額は1,426円(前年比94.9%)となり、消費量については再び前年実績を下回り、支出金額についても5ヶ月連続の前年実績割れとなった。生鮮肉、加工肉の分類では、牛肉のみが前年割れで、豚肉・鶏肉・加工肉に需要がシフトしている。

(2)小売
 日本チェーンストア協会発表による11月度販売概況は、平年に比べ気温が高く、鍋物関連等が低調で、畜産品の売上高は732億円と、全店ベースで前年比100.6%、既存店ベースでは前年比96.9%と、既存店ベースで4ヶ月連続で前年実績を下回った。畜産品は、前月までと同様セシウム問題が影響し、和牛を中心に国産牛は不調だが、豚肉・鶏肉・ベーコンの動きが好調と報告されている。関東地区食品スーパーの輸入牛を含んだ牛肉の売上実績は、前年比90%前後と報告を受けている。年末商戦については、和牛の動きは盛り上がりに欠け、交雑牛も安い和牛の影響から苦戦した。乳牛去勢牛は産直牛以外は、ほとんど引き合いが無かった。

(3)外食
 日本フードサービス協会の外食動向調査による11月度売上高は、全業態トータルで前年比101.0%、客数104.7%と前月に続き前年実績を上回った。11月の平均気温は前年に比べ東京で1.4℃高で、雨天日数は東京で1日減と暖かい天候に恵まれ客足が順調だったと報告されている。ファミリーレストアラン業態の焼肉については、売上高が88.0%、店舗数97.0%、客数87.5%となっており、セシウム汚染牛肉等の風評被害の影響は薄れつつあるものの、11月も売上高が前年比80%台と依然厳しい状況が続いている。


<在庫>
 農畜産業振興機構調べの牛肉需給動向によれば、平成23年10月末の推定期末在庫は93.8千トン(前年比105.9%、前月比97.6%)と前年比では5.9%増となったものの、前月比では2.4%減少した。内訳を見ると輸入品在庫が79.7千トン(前年比103.8%、前月比94.9%)、国産在庫品は14.2千トン(前年比119.8%、前月比115.7%)であった。10月は輸入冷凍品が減少した一方、国産冷凍品の在庫は6月から毎月増加しており、国産牛肉の消費不振が影響しているものと思われる。


<市況>
(1)10月~11月
 農水省食肉流通統計によれば、11月の東京市場枝肉卸売価格は、和牛去勢A4で1,475円/kg(前年比82.9%)、交雑牛去勢B3で851円(前年比69.4%)、乳牛去勢B2で381円/kg(同53.4%)と、震災以降最も大きな落ち込みとなった。一方、大阪市場枝肉卸売価格は、和牛去勢A4が1,640円(前年比95.8%)、交雑牛去勢B3が1,065円(前年比84.1%)、乳牛去勢B2は425円(前年比65.1%)と、西高東低の相場状況が続いている。
 12月の東京市場枝肉卸売価格(速報値)は、和牛去勢A4が1,549円、交雑牛B3が1,030円、乳牛去勢B2が235円となっており、特に和牛は出荷頭数の増加等が影響し、11月末時点の見通しを大幅に下回った。

(2)豚肉

<供給>
(1)国産
 平成23年11月の肉豚出荷頭数は、1,500千頭(前年比98.9%、対前月比104.7%)で、前年同月に比べ1.1%減とわずかに下回ったものの、前月に対しては4.7%増加した。
 平成23年12月のと畜頭数は、速報値(12/28と畜分までの集計)で、約1,453千頭(前年比95.8%)となっている。今後、土・休日分の頭数が加わり前年並出荷頭数と見込まれる。前月と同様気温の低下とともに国内の出荷頭数が増加傾向で、農水省の出荷予測も秋以降は毎月上方修正されており、順調な出荷状況となっている。
 農水省食肉鶏卵課12月末発表の今後の出荷頭数は、12月が1,532千頭(前年比101%)、平成24年1月が1,393頭(前年比102%)、2月が1,333千頭(前年比102%)、3月が1,419千頭(前年比102%)と、11月末発表予測をわずかに上方修正し、4月も1,370千頭(同101%)で前年比微増と予測されている。

(2)輸入
 平成23年11月の輸入通関実績によると、豚肉輸入量は全体で76.5千トン(前年比126.2%)と、前月と同様前年比大幅増となった。内訳については、チルドが23.3千トン(前年比112.5%)と、9ヶ月連続の前年比アップで、依然20千トン台の大量輸入が続いている。フローズンについても、53.2千トン(前年比133.4%)で、3ヶ月連続の前年比増となった。国別では、チルドは米国が16.5千トン(同110.3%)、カナダ6.0千トン(同122.1%)、メキシコ0.8千トン(同92.8%)となっている。フローズンは、米国が14.6千トン(同174.1%)、デンマーク10.9千トン(同104.8%)、カナダ12.8千トン(同140.8%)、メキシコが3.1千トン(同108.7%)となった。
 農畜産振興機構の発表によると、12月の輸入見通しは、チルドが20.8千トン(前年比98%)、フローズンは41.2千トン(同107%)で、平成24年1月はチルドが18.4千トン(同102%)、フローズンは38.9千トン(同98%)となっており、チルドは12月が前年をわずかに下回り、1月はわずかに上回ると予測されている。


<需要>
(1)家計
 総務省発表の平成23年11月の家計調査報告によれば、全国1世帯当たりの豚肉消費数量は、1,679g(前年比104.7%)、支出金額が2,160円(前年比104.3%)と、豚肉は数量・金額とも好調を維持し、合挽肉の数量(前年比103.3%)、金額(同101.9%)、鶏肉の数量(同108.8%)、金額(同108.4%)ハム・ソーセージ、ベーコンの加工肉も前年比105~110%の実績となっている。

(2)小売
 日本チェーンストア協会発表による11月度販売概況は、平年に比べ気温が高く、鍋物関連等が低調で、畜産品の売上高は732億円と、全店べースで前年比100.6%、既存店ベースでは前年比96.9%と、既存店ベースで4ヶ月連続で前年実績を下回った。畜産品は、これまで同様、豚肉・鶏肉・ベーコンの動きが好調と報告されている。関東地区食品スーパーの11月度豚肉販売動向も、輸入豚肉を含めた実績は、前年比105%前後と報告を受けている。年末商戦の国産豚販売動向は、肩ロース・バラに引き合いが集中し、特にバラは欠品も発生した。モモ・ウデはやや動きが低調だった。

(3)加工品
 日本ハム・ソーセージ工業協同組合がまとめた、平成23年10月の豚肉加工品仕向量は、33.8千トン(前年同月比103.2%)で、前月に続きハム・ソー生産が前年比3.2%増加した。このうち国産物は、6.6千トン(前年比93.5%)、輸入物については、27.2千トン(前年比105.9%)と、国産品は6.5減少したが輸入品は5.9%の増加した。年末ギフトシーズンを迎え、加工品原料が国産へシフトしたものと思われる。


<在庫>
 農畜産業振興機構の豚肉需給表によれば、平成23年10月末推定在庫量は、161.7千トン(前年比86.8%、前月比100.0%)と、引き続き前年比10%強の減少となった。内訳は、輸入品在庫が141.0千トン(前年比89.3%、前月比100.7%)、国産品在庫は、20.7千トン(前年比73.2%、前月比95.6%)と、国産冷凍品の在庫量は19千トン台に減少し、国産・輸入物とも冷凍品の減少傾向が続いている。


<市況>
(1)9月~10月
 農水省食肉流通統計によれば、11月の東京市場「上」の枝肉相場は、393円/kg(前年比90.6%、前月比108.6%)で前年実績を大幅に下回った。11月の全国出荷頭数は、前年比1.1%減であり、東京食肉市場の取引成立頭数も16,096頭で前年比10.4%減、前月比4.8%減と減少したが、枝肉相場は30円の上昇に留まった。
 12月についても速報値(12/28現在)では、451円/kg(前年比95.6%)となった。11月末発表の12月の国内出荷頭数予測が、前年並みとのことと、需要が牛肉へシフトするため、見通しどおりの相場展開となった。また、輸入チルドの通関量も20千トン前後あったものと思われ、本年前半の相場展開には程遠い結果となった。

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