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食鳥市況

1.生産動向

 平成29年6月の推計実績は、生産・処理動向調査((一社)日本食鳥協会取り纏め)によると、処理重量は176.4千トンと前年比103.9%、6月時点での計画171.7千トンに対しても大きく上回る結果となった。要因としては生鳥の処分(廃棄合計)は3.87%で前年差0.10%増加したものの、生産成績が良好のため1羽当たりの生鳥重量が計画を上回ったものと考えられる。重量を羽数で割った1羽あたりの処理重量は今年3月から6月に於いては、過去2年を上回って推移し、特に6月は1羽あたり約50g上回っており、種鶏の改良とそれに基づく肥育技術の向上効果の表れと思われる。
 7-9月の生産は入雛羽数・処理羽数・処理重量とも全て上回ると計画されている。1羽あたりの処理重量は2.9kg前後の計画ではあるが、産地は好調な生産成績を維持しており上振れする可能性もある。ただ、今年予想されている猛暑による熱死や台風等による豪雨の影響で逆に下振れすることもあり得る。


2.輸入動向

 財務省7月28日発表の貿易統計によると6月の鶏肉(原料肉)輸入量は50.2千トンで前年比111.3%と大きく上回り、昨年11月以来7カ月ぶりに50千トン台となった。日本食肉輸出入協会の直前の見通し(46.6千トン)を約4千トン上回る結果となった。主な国別ではブラジル36.3千トン(前年比104.9%)、タイ11.4千トン(同135.5%)、アメリカ1.8千トン(同116.5%)でタイが大幅に上回った。ブラジル産モモの価格は相変わらず330円/kg程度と安くはないものの、国内在庫が薄いため増加基調の輸入量となっている。今年上半期(1-6月)累計では前年比93.1%となっている。
 鶏肉調整品については6月の輸入量は44.03千トンと前年比で119.1%と大きく上回り、単月の輸入量では平成24年12月(44.02千トン)を上回る過去最多の水準となった。やきとり、フライドチキン等が増加しており、中国からの輸入も完全に復活した感がある。なお、今年上半期(1-6月)累計223.7トンで年間輸入量過去最多を記録した平成24年(450千トン)の同時期と比較しても7.9%上回っており、過去最多を記録する可能性が高い。


3.消費動向

(1)家計
 総務省家計調査による平成29年6月の全国一世帯当たりの鶏肉消費(購入)量は、前年比96.5%の1,279グラム、購入金額は前年比106.8%の1,232円となり、消費(購入)量は前年から下回ったものの金額は前年を若干上回り、モモ肉の動きが緩んだとはいうものの国産鶏肉販売の好調を裏付けるかたちとなった。牛肉は購入量減少も購入金額は増加し、豚肉については購入量・購入金額とも増加と報告されている。今年は猛暑傾向で、鶏肉モモ肉の消費が落ち込むもののむね肉・ささみ等中心に消費は順調と思われる。

(2)量販
 日本チェーンストア協会によると6月の総販売額は前年比98.8%、食料品全体も同99.5%と下回った。畜産品は同101.8%と、畜種全般に動きは良いと報告され、海産物からの需要シフトとの指摘もある。6月はステーキや焼肉用等輸入牛肉を中心に好調、豚肉は冷シャブ用を訴求して好調、鶏肉についても唐揚げ用もも肉の他に、むね肉・手羽先も好調を維持している。
 
(3)加工筋
 加工原料向けの他に、量販店等でのむね肉の需要が依然好調で生鮮品・凍結品とも品薄状態が続いている。8月も引き続き需要は堅調で、ブラジル産もも肉やタイ産むね肉の輸入数量が増加傾向のため、国産むね肉の価格は一時的に下げることもあるが、加工向けむね肉の集荷には今後も苦慮するとみられ、安定した価格展開を予想する。



4.在庫状況

 平成29年5月の推定期末在庫数量について、国産は生育好調による生産量増加で前月比・前年比とも上回った。輸入品においても前年比では大きく下回っているが、前月比では上回ってきて、全体的に増加基調となった。
 国産在庫は、生鮮での堅調な需要は維持しているが、6月以降も生産が良好なことから供給量も増加し、年末等に向けた在庫の積み増し含め若干の増加が見込まれる。
 輸入品在庫は輸入数量が前年同月比で上回ってきて、今後も増加傾向であること等から、最需要期を踏まえ増加が予測される。特にハイレベルで輸入される調製品(フライドチキン等)の動向次第では、さらに積み増しも予想される展開となった。


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