JACCネット

JA全農が提供する畜産総合情報サイトです。

会員ログイン

ログインID

パスワード

サイト内検索

ファフィア酵母の実用化に成功!

  JA全農では新しい卵黄着色原料の開発を進めた結果、癌に対する予防効果やコレステロールの抑制作用などがあるとされる天然色素アスタキサンチンを含む原料としてファフィア酵母の実用化に成功しました。

  従来、消費者のし好により、卵黄色を一定以上に高めるため、一般的にパプリカ(赤トウガラシ)由来の卵黄着色原料が使用されていますが、パプリカは品質のバラツキや価格変動が比較的大きく、使用上の管理が難しい原料の一つでした。
ファフィア酵母の実用化
 (1)ファフィア酵母とは
 
  ファフィア酵母は、近年その機能などが明らかとなった酵母で、自然界ではミズキやナラの樹液に生息し、ピンク色から赤色のバター状コロニーを形成します。

  今回、実用化に成功したファフィア酵母は、遺伝子組み換え技術を用いない育種や製造方法の改善により生産したもので、天然カロチノイドであるアスタキサンチンを高濃度に含有しています。
 (2)配合飼料への使用
 
  発酵培養後、利用性を高めるために細胞壁を破砕・分解し、乾燥したものが最終製品です。深紅色の微粉末(=写真)で、配合飼料工場で飼料に添加混合して使用します。

  飼料表示票には、飼料安全法にもとづき、その他原材料欄に「ファフィア酵母」と標記されます。
アスタキサンチンの利用
    カロチノイドは、動物・植物に広く分布する生体色素群で、キサントフィル類とカロチン類の2つに大別され、現在約650種以上が認知されています。カロチノイドは、植物、藻類、酵母類、動物プランクトン中に生成・貯蔵されています。

  一方、動物中に存在するカロチノイドは、動物自身では生合成できないため、摂取されたカロチノイドが代謝されたものです。自然界における代表的なカロチノイド分布を表に示します。

  ファフィア酵母の主な着色成分はアスタキサンチンで、自然界では本酵母をはじめ緑藻類や甲殻類、魚類などに広範に分布している天然赤色色素です。

  この成分は、抗酸化性や抗癌性などが世界的に注目されており、健康食品、化粧品、医薬品、飼料の各分野において活発に用途開発が進められています。
カロチノイドの分布







 アスタキサンチン 緑藻(クロレラ)、ファフィア酵母、エビ、カニ、オキアミ、ホタテガイ、ヒトデ、サケ、キンギョ
 カプサンチン パプリカ、トウガラシ
 クリプトキサンチン かんきつ類、黄色トウモロコシ
 ルティン マリーゴールド、緑藻、クローバー、トウモロコシ、海藻、花粉
 ゼアキサンチン 藍藻、トウモロコシ
 カンタキサンチン キノコ、フラミンゴ、サケ、マス




 α-カロチン ニンジン、カボチャ、草木
 β-カロチン ニンジン、野菜、緑藻、甲殻類、緑茶、牧草、草木
 γ-カロチン ニンジン、トウモロコシ、トマト
 リコピン トマト、ニンジン、スイカ
ファフィア酵母の卵黄着色効果
    ファフィア酵母とパプリカを比較すると、ファフィア酵母では卵黄色は添加量に応じてほぼ直線的に高まりますが、パプリカでは一定の値を越えると着色効果が低下し、両色素原料の力価に大きな差が出てくることが確認されています。
アスタキサンチンの機能性効果の活用
       ファフィア酵母を飼料に添加すれば、従来の色素剤より少ない添加率で、高い濃度の卵黄色が得られます。しかも、アスタキサンチンの特性から卵黄色は、より鮮やかな赤色味を呈します。

  また、加熱によっても退色が少なく、熱に安定した卵黄色を有することも確認されました。これらの利点を活かして、加工食品、菓子類などの食品用途への利用拡大も期待できます。

  当初、ファフィア酵母を新規卵黄着色原料として研究開発を進めてきましたが、その後、酵母中のアスタキサンチンが天然脂溶性抗酸化剤として汎用されているビタミンEやβ-カロチンに比べて強い抗酸化作用を有することがわかってきました。ビタミンEの約1000倍の強い活性を示したとの報告もあります。

  さらに近年、アスタキサンチンには

   ①生体内で発生する有害な活性酵素を消去する機能
   ②免疫力を高める作用
   ③種々の癌に対する予防効果
   ④コレステロールの抑制作用

  などを有するという研究報告が数多くなされ、健康食品の成分として注目を浴びています。

  最近では、ヒトの栄養補助食品としての用途開発が活発に進められ、動脈硬化抑制作用には1日当りアスタキサンチン0.6mgの投与で効果があることも報告されています。

  農水省・科学技術庁でも高齢化社会に役立つ抗酸化食材として老化予防食品への機能利用が研究されています。




HOME

Copyright(C) 2010. Z-BS. All rights reserved.