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食肉情勢

(1)牛肉

<供給>
(1)国産
 平成29年6月成牛と畜頭数は、82.1千頭(前年比98.8%)となり、27ヶ月連続で前年割れとなった。内訳を見ると、和牛34.0千頭(前年比98.5%)、交雑牛19.1千頭(同110.4%)、乳牛去勢16.0千頭(同94.3%)であった。和牛、乳牛についての出荷頭数減少傾向が継続している実態を反映した数値となった。
 平成29年7月の成牛と畜頭数は、速報値(7/31まで集計)で87.2千頭(前年比96.7%)と減少した。(独)農畜産業振興機構が7月31日に公表した牛肉の需給予測によると、8月は、出荷頭数は前年同月をわずかに下回るものの、生産量は枝肉重量の増加により前年同月並みと予測する。品種別の出荷予測について、和牛は、飼養頭数が回復傾向にあることも影響し、7月は前年をわずかに下回り、8月は前年をわずかに上回ると見込まれ、酪農家における乳用後継牛への黒毛和種交配率の上昇により増加が見込まれる一方で、乳用種は減少が継続すると見込んでいる。

(2)輸入

 平成29年6月の輸入通関実績によると牛肉輸入量は全体で50.2千トン(前年比127.4%、前月比88.9%)であった。内訳は、チルドが23.4千トン(前年比110.1%、前月比103.4%)、フローズンは26.8千トン(同147.6%、同79.3%)であった。チルドビーフについては、豪州産が10.4千トン(前年比95.3%)と前年を下回ったが、米国産は11.9千トン(同126.6%)と大幅に増加した。平成29年度4月~6月の第1四半期のフローズンビーフ輸入量がセーフガード発動数量を超過したため、平成29年8月1日から平成30年3月31日までに輸入されるEPA等の協定を締結していない米国・カナダ・NZ等からのフローズンビーフ関税率については、38.5%から50.0%へ引き上げられることが正式に決まった。これにより牛丼チェーンを中心とした外食業界は、米国・カナダを中心に輸入しているショートプレートの輸入コスト大幅アップに直面することとなった。ただし、これらの牛肉は、和牛・交雑牛などのテーブルミート用とは一線を画した商品でもあり、国産牛肉相場に与える影響は限定的なものに留まるとみられる。

<需要>
(1)家計
 総務省発表の平成29年6月度家計調査報告によると、全国二人以上の1世帯当たり牛肉購入量は495g(前年比97.4%)、支出金額が1,660円(同 100.0%)と購入量は前年を上回り、金額は前年との比較で横ばいであった。

(2)小売
 日本スーパーマーケット協会など食品関連スーパー3団体の6月の販売統計速報によると、既存店ベースでの畜産部門の売上高は974億円(前年比2.4%増)となった。晴天に恵まれたことや父の日に合わせてステーキや焼肉用牛肉が好調となった。輸入牛を中心に好調であるが、一部では和牛やブランド牛の動きもよかったとしている。
 日本チェーンストア協会が公表した6月販売概況によると、畜産品の売上は796億円(店舗調整後で前年比1.8%増)であった。畜産品では、牛肉、豚肉、鶏肉ともに好調。鶏卵、ハム・ソーセージの動きも良かったとしている。

(3)外食
 日本フードサービス協会がまとめた外食産業市場調査6月度結果報告によると、6月は梅雨時期ではあったものの、天候が比較的安定していたことから客足にプラスとなり、全体売上は104.7%と10ヶ月連続で前年を上回った。 焼肉ファミリーレストランは、SNSでのクーポン配信や肉の日(29日)イベントなどにより集客が好調、売上は110.0%となったとしている。

<在庫>
 (独)農畜産業振興機構公表の平成29年5月末の推定期末在庫量は、105.3千トン(前年比88.0%、前月比102.5%)となった。内訳は、輸入品在庫が95.3千トン(前年比87.3%、前月比103.5%)、国産品在庫が10.0千トン(同96.0%、同 94.1%)となった。同機構によれば、国産品と輸入品を合わせた期末在庫は、6月が108.4千トン(前年比88.3%)、7月が111.8千トン(同91.1%)と予測している。

<市況>
(1)7月~8月
 平成29年7月の東京市場枝肉卸売価格(速報値7/31時点)は、和牛去勢A5が2,818円(前年比99.4%)、和牛去勢A4が2,433円(同95.0%)、和牛去勢A3が2,127円(同 88.9%)、交雑牛B3が1,453円(同84.9%)と、全てのグレードで前年を下回った。
 (独)農畜産業振興機構が7月31日に公表した8月の国内出荷予測頭数を品種別にみると、和牛が33.9千頭(前年比101.3%)、交雑牛が18.2千頭(同102.4%)、乳牛(雌含む)が28.9千頭(同93.3%)であり、全体では82.3千頭(同98.5%)としている。
 枝肉相場は、和牛去勢は概ね堅調推移が見込まれるが、交雑去勢は出荷頭数が増えていることから、若干弱含みで推移することも想定される。末端消費がやや停滞気味の中、8月の行楽需要の盛り上がりに期待したい。

(2)豚肉

<供給>
(1)国産

 平成29年6月度全国の肉豚出荷頭数は1,312千頭(農林水産統計7/31公表 前年比100.6%)となった。農水省6月26日発表の6月出荷予測では、1,314千頭(前年比101%)と予測されていたものの、若干下回る結果となった。6月の全国地域別出荷頭数を前年同月比で見ると、北海道99%、東北102%、関東104%、北陸甲信越104%、東海100%、近畿99%、中四国100%、九州・沖縄98%となっており、九州、北海道、近畿地区で前年同月を下回る結果となった。
 平成29年7月の全国と畜頭数は、速報値で1,206千頭(7/31まで集計)、前年同比97.9%となっている。稼働日数では昨年と同じ20日となり、1日当たりの平均と畜頭数は速報値段階で60,275頭となっている。
 農水省食肉鶏卵課平成29年6月26日付 肉豚生産出荷予測によると、今後の出荷予測頭数は平成29年8月1,332千頭(同100%)9月1,359千頭(同100%)、10月1,441千頭(105%)、11月1,483千頭(101%)、12月1,515千頭(102%)となっている。  

(2)輸入
 平成29年6月の輸入通関実績は豚肉全体で80.1千トン(前年同比105.8%、前月比104.9%)となった。内訳は、チルド33.5千トン(前年同比108.1%、前月比119.2%)、フローズン46.5千トン(前年比104.2%、前月比96.6%)となった。主な国別では、チルドが米国17.6千トン(前年同比96.0%)、カナダ14.9千トン(同128.0%)、フローズンは米国が4.4千トン、(同84.2%)、カナダが4.3千トン(同114.0%)、デンマーク9.4千トン(同96.8%)、スペイン9.8千トン(同131.0%)、メキシコ6.2千トン(同113.8%)となり、チルドは引き続きカナダの伸長が、またフローズンではとりわけスペイン、オランダの伸長が目立ち、こと冷凍豚肉の輸入国ベースで見るとスペインからの輸入がデンマークを押さえて一番多い状況となっている。

<需要>
(1)家計

 総務省発表の平成29年6月期家計調査報告によると、全国二人以上の1世帯当たり豚肉購入数量は1,662g(前年比100.2%)、支出金額が2,378円(前年比102.5%)となった。支出金額、購入数量ともに前年同月を上回った。


(2)小売
 日本スーパーマーケット協会など食品関連スーパー3団体の6月の販売統計速報によると、既存店ベースでの畜産部門の売上高は974億円(前年比2.4%増)となった。 晴天に恵まれたことや父の日に合わせてステーキや焼肉用牛肉が好調となった。輸入牛を中心に好調であるが、一部では和牛やブランド牛の動きもよかったとしている。他方、豚肉は国産豚の相場が高値傾向にあり、輸入豚肉の販促を強化する事例が見られたとの報告となっている。
 日本チェーンストア協会が公表した6月販売概況によると、畜産品の売上は796億円(店舗調整後で前年比1.8%増)であった。畜産品では、牛肉、豚肉、鶏肉ともに好調。 鶏卵、ハム・ソーセージの動きも良かったとしている。
 依然、高めで推移している相場の影響もあり、需要家における販促は、輸入チルドポークへのシフトがより鮮明になった煽りを受けて、国産豚肉の荷動きは、ここ数か月で一番しんどい状況となった。部位別にみると、時季的なものを背景にバラ、肩ロースといった商材の荷動きが悪く、加えて学校が夏休みに入ったことから、低級部位についても中旬以降、荷動きが悪くなっている。また、一部需要家において、相場に合せて売価を見直す動きもみられ、今後の国産豚肉消費数量に影響を与えることも否定できない。 

(3)加工品
 日本ハム・ソーセージ工業協同組合発表 平成29年5月の豚肉加工品仕向量は31.6千トン(前年同比105.9%、前月比100.7%)と前年・前月ともに増加した。この内、国内物が6.4千トン(同102.2%、同103.6%)輸入物が25.2千トン(同101.5%、同99.9%)となっている。なお、上記仕向量とは別枠のシーズンドポークについては10.1千トン(前月比99.1%)となっている。

<在庫>
 農畜産業振興機構発表の平成29年5月末の推定期末在庫量は、182.2千トン(前月比104.7%、前年比102.2%)となり、前月から8.2千トン増加した。内訳は、輸入品の在庫が164.4千トン(前月比104.6%、前年比103.1%)、国産品が17.8千トン(同105.5%、同94.3%)となった。

<市況>
(1)7月~8月

 7月の東京食肉市場枝肉相場は、速報値(7/31時点)で661円/kg(前年比118.5%、前月比102.6%)となり、前年、前月ともに上回る結果となった。出荷頭数は速報値ベースであるが、前年同月より2.1%減少し、供給量としては前月と同様にタイトな状況となり、学校給食が終了となる20日以降若干の下落傾向にあったが、奇しくも冷凍フローズン牛肉のSG発動が決定となった翌週月曜日より、相場は持ち直す展開となっている。
 農林水産省食肉鶏卵課発表の8月出荷予測頭数は1,332千頭(前年比100%)となっており、前年並の出荷頭数を予測しているが、気象庁によると、8月から9月にかけての平均気温は全国的に平年並から高めを予測されていることから、時節柄増体が悪いことでの出荷調整等により、セリ上場される頭数にも影響を与えやすい不安定な出荷状況が予測される。このような一時的に需給バランスが崩れているところに、量販店での秋冬をイメージした売り場の様替えが、売価・構成含めどうなるのかで、現行の相場が与える影響は秋口以降の国産豚肉の売れ行きを左右する分水嶺となるとみる。

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